【分子生物学】 [生物科学科 3群 必修 科目(配当年次: 第2学年 ) ]
 
単  位:2単位 単位認定者: 伊藤道彦 教員免許取得のための必修科目
授業期間: 前期  15コマ 科目分担者: 科目:教科に関する科目(中・高 理科)
授業形態: 講義  週1コマ 施行規則に定める科目区分:生物学
 
教育目標

分子生物学は、生命現象を分子の言葉で理解しようとする、現代生命科学の根幹に位置づけられつつある学問領域である。本講義では、真核および原核細胞における生命情報の複製ならびに伝達の分子機構の基本を学習し、その共通性と差異性を理解することによって、生命とは何か、進化を含め、自分の言葉で語れることを、目標とする。

教育内容

20世紀後半に誕生し発展し続けている分子生物学において、歴史的経緯および現代における問題点を加味しながら、遺伝情報の複製、遺伝情報の伝達(転写および翻訳)の基本的分子機構を解説する。具体的には、真核あるいは原核細胞において、主に、染色体あるいはDNA、RNA、タンパク質等の高分子物質の構造と機能、遺伝子の発現と調節機構を学習すると共に、その分子機構の意味を考察する。

教育方法

参考書等から抜粋した配布プリントをパワーポイントを用いて説明する。

 
講義内容(シラバス)
項  目 担当者 授業内容

1回

分子生物学とは

伊藤

生命とは?:生命を情報という概念から捉える

2回

情報物質としての遺伝子

伊藤

遺伝子の構造を学び、染色体とクロマチン、およびゲノムという概念を理解する

3回

遺伝情報の複製1

伊藤

DNAの複製機構1:DNA合成酵素の分子機構を理解する

4回

遺伝情報の複製2

伊藤

DNAの複製機構2:リーディング鎖、ラギング鎖の意味を理解する

5回

遺伝情報の複製3

伊藤

DNAの複製機構3:テロメアの複製機構を学ぶ

6回

DNAの変異

伊藤

突然変異について学び、疾患や進化について考える

7回

遺伝情報の転写1

伊藤

RNAの合成機構1:RNA合成酵素の分子機構を理解する

8回

遺伝情報の転写2

伊藤

RNAの合成機構2:原核生物の基本的転写機構を理解する

9回

遺伝情報の転写3

伊藤

RNAの合成機構3:原核生物ののオペロン制御による転写機構(プロモーター、オペレーター)を理解し、その利点を考察する

10回

遺伝情報の転写4

伊藤

RNAの合成機構4:真核生物の転写(プロモーター、エンハンサー、クロマチン制御)を理解し、その分子機構を考察する

11回

真核生物のmRNA

伊藤

真核生物のmRNAの転写後修飾を学び、その意味を考える

12回

遺伝情報の翻訳1

伊藤

タンパク質の合成1:遺伝暗号の意味、tRNA、rRNAの役割を理解する

13回

遺伝情報の翻訳2

伊藤

タンパク質の合成2:翻訳の分子機構の全体像を理解し、そのシステム構築に関して考察する

14回

分子進化

伊藤

DNA・遺伝子進化・タンパク質進化・ゲノム進化・システム進化を考察する

15回

まとめ

伊藤

全体の確認と復習

 
到達目標

・遺伝情報の複製機構、伝達機構およびその調節機構を理解する。
・生命とは何か、自分の言葉で語る。
・生命情報の複製・伝達・調節における分子機構の意味を考察する。

評価基準

定期試験、レポートにより総合的に評価する。

準備学習
(予習・復習)

予習:次回の授業範囲を概観し、疑問点を列挙しておくこと。
復習:ノート、配布プリント、参考書等で復習し、キーワードを自分の言葉で説明できるようにすること。更に、質問事項の回答を考えること。

その他

教科書に指定した<細胞の分子生物学>は、遺伝子工学(2年)、転写制御学(3年)、ゲノム機能学(3年)まで使うので、高価であるが購入する事が望ましい。

 
  (書  名) (著者名) (出版社名) (定価)
教科書 細胞の分子生物学 第5版(Molecular Biology of The Cell) Bluce ALBERTSら Newton Press 24,084円
参考書