【無機化学II】
(Inorganic ChemistryⅡ)
[化学科 3群 必修 科目(配当年次: 第2学年 ) ]
 
単  位:2単位 単位認定者: 弓削秀隆 教員免許取得のための必修科目
授業期間: 前期  15コマ 科目分担者: 科目:教科に関する科目(中・高 理科)
授業形態: 講義  週1コマ 施行規則に定める科目区分:化学
 
授業の目的

自然現象を物質科学の具体的な内容として捉え、周期表における各元素の位置に基づいて理解できる。

教育内容

遷移元素の化学を概説し、周期表中の元素の位置を化合物の構造、電子状態、性質との相互関係から把握する。問題演習により理解を深める。

教育方法

基本的には教科書(3、5、8、18、19、20章)に沿って進め、足りない部分を資料(パワーポイント、プリント等)で補う。板書中心で講義を展開し、問題演習を通して理解を深める。演示実験と動画による実験、例証も織り込む。

 
講義内容(シラバス)
項  目 担当者 授業内容

1回

序論

弓削

周期表の化学である無機化学を概観する。

2回

酸化と還元(1)

弓削

酸化還元反応の理解に必須の概念である酸化還元半反応、酸化還元電位、ネルンスト式について解説する。

3回

酸化と還元(2)

弓削

酸化還元反応の定量的理解に有用なラチマー図、フロスト図について解説する。

4回

単純な固体の構造

弓削

イオン固体における格子エンタルピーの概念を理解する。固体の電子構造に基づくLEDの発光原理などを概説する。

5回

配位化合物の構造

弓削

典型的な配位化合物の構造(四面体と平面四角形、四方錐形と三方両錐形、八面体)を解説する。

6回

配位子と命名法

弓削

代表的な配位子と命名法について概説する。

7回

配位化合物の異性体

弓削

八面体錯体の幾何異性体、光学異性体について概説する。

8回

問題演習とその解説

弓削

演習問題を解き、その解説を行う。

9回

d-ブロック金属の化合物

弓削

d-ブロック金属の単体、ハロゲン化物、酸化物とオキソ錯体、金属クラスターの酸化状態と物理的、化学的性質について概説する。

10回

結晶場理論(1)

弓削

結晶場理論の考え方を八面体錯体および四面体錯体の場合について解説する。

11回

結晶場理論(2)

弓削

配位化合物の熱力学的性質を結晶場理論に基づく配位子場安定化エネルギーから理解する。構造に及ぼす影響としての正方ひずみとヤーン・テラー効果を解説する。

12回

配位化合物の磁性と電子スペクトル

弓削

配位化合物の紫外~可視域に現れる吸収スペクトルの2大要因であるd-d遷移と電荷移動遷移について概説する。

13回

配位子置換反応の熱力学的考察

弓削

配位子置換反応の熱力学的を逐次生成定数を用いて考察する。逐次生成定数と錯体の電子構造、キレート効果との関係を理解する。

14回

配位子置換反応の速度論的考察

弓削

配位子置換反応の速度論を反応機構に基づいて考察する。反応活性/不活性について理解する。

15回

まとめ

弓削

全体の確認と復習を行う。

 
到達目標

無機化学の基本事項である周期表に基づいた物質観を身につけ、物質の性質を正確に理解する。

評価基準

問題演習、中間試験、期末試験などにより総合的に評価する。

準備学習
(予習・復習)

指定された教科書で予習し、疑問点を予め明確にしておくこと。
この科目で扱う内容は、「無機化学実験」「分子構築学」「無機化学演習」の発展的内容を含む科目の基礎となるので、問題演習、中間試験等を通した繰り返し学習によって確実な定着を図ること。

 
  (書  名) (著者名) (出版社名) (定価)
教科書 シュライバー・アトキンス 無機化学 第6版 上・下 D.F.シュライバー、P.W.アトキンス他 東京化学同人 上 7,020円、下 7,020円
参考書 Inorganic Chemistry, 6th Ed. M. Weller, T. Overton, J. Rourke, F. Armstrong Oxford University Press 約7,500円